内部被曝(京都新聞5/28凡語から)
2012年 05月 29日
京都新聞の凡語に測定所のことが載りました。
+++++++++++++++
内部被曝
放射能の被ばくにどう立ち向かうか。そうしたテーマの市民学習会などの場で、さざ波のように広がっている冊子がある▼岩波書店が今年3月に刊行したブックレット「内部被曝(ひばく)」(矢ケ﨑克馬、守田敏也著)だ。「怒りを胸に、楽天性を保って最大防護を」として専門家任せにせず市民が学び、判断を下すことが大切だというメッセージを伝えている▼具体的に何ができるのか。食品の安全性に関して道筋を示す例が今月20日、京都市伏見区のビル一室に生まれた。関西で初となる市民による放射能測定所だ。府職員の奥森祥陽さん(53)=宇治市=ら20人がカンパなどで資金を募り、安定した精度が期待できる機種を海外から購入した▼奥森さんは、震災発生後に職員として福島県での支援活動に志願したことをきっかけに、ボランティアとして京都へ避難した家族の支援を始めた▼「自分たちだけが逃れて本当によかったの」。故郷を離れた母親たちの葛藤や汚染がさらに拡散する懸念を知る。測定所はその延長線上に実現した。避難家族もいっしょにお好み焼きなどを笑顔で囲み、開設を祝った▼「京都に学ぼう」と大阪や奈良から同じことをめざす人も参加した。奥森さんたちは市民測定所が各地に広がることを願う。データが集積されると、「安全」と宣言する側の言葉が本当か市民が見極めることにつながる。めざすのは「自分で判断し安全な道を選択できる社会」だ。
[京都新聞 2012年05月28日掲載]

